かつては「常陸(ひたち)」と呼ばれ、徳川家によって治められていた茨城県。徳川斉昭公によって開かれた「偕楽園」など歴史のある名所が多数あります。
かつては「常陸(ひたち)」と呼ばれていた茨城県は、古くから豊かな自然の恵みに支えられてきた地域です。江戸時代には徳川家の藩が水戸に置かれており、中でも水戸黄門が治めていたことでも知られています。 関東の北東に位置する茨城県。水戸市、日立市、つくば市などが代表都市です。北部には山間地帯がありますが、その他の地域は関東平野が広がり、広大で肥沃な土地のため農業に適しています。さらに東は太平洋に面しており鹿島臨海工業地域など工業も盛んです。近年、つくばエクスプレスや茨城空港が開港したことにより交通の便がよくなり、首都圏や各都市への往来も活発になりました。中でも県南地域にある土浦市やつくば市はベッドタウンとしても利用されています。
かつて、水戸藩主・徳川斉昭公によってつくられた「偕楽園」は、金沢の「兼六園」、岡山の「後楽園」と共に「日本三公園」として有名。園内には約100種類、3000本の梅が栽培されており、梅の甘い香りは早春の風物詩です。 その他、利根川などから豊富な水が流れる霞ヶ浦や北浦などの湖や沼、筑波山や八溝山など自然豊かな山々、約170キロの海岸線など雄大な景色を堪能できます。また、常陸太田市にある竜神大吊橋ではスリル満点の「バンジージャンプ」ができると話題です。竜神大吊橋は竜の形をした湖に架かる橋。もともとは歩行者専用につくられた竜神大吊橋は湖からの高さが最高100mあります。夏には新緑、秋には紅葉と四季折々変化する山々を下に見ながら爽快なジャンプが楽しめる人気のスポットです。
茨城の名産と言えば納豆ですが、肥沃な土壌が広がる茨城には、それ以外にもたくさんの名産品があります。全国でもトップクラスの生産高を誇るメロン。全国で出荷されるメロンの約25%は茨城県産です。代表的なものは表面が網目状の「オトメメロン」や「イバラキングメロン」、「アンデスメロン」など。おいしいメロン栽培に適した水はけのいい土壌と昼夜の寒暖差が大きい気候の鉾田市や鹿島市で生産されています。 また、茨城は干しいもでも有名で、全国の約80%は茨城県産です。さつまいもを丸ごと洗い、蒸してから皮をむき、冬の寒風の中、天日干しを数十日間行います。茨城の干しいもは適度な水分を含み、粘り気のある食感、さつまいもの凝縮した甘味が人気の名産品です。 その他にも牛久沼のうなぎや霞ケ浦のわかさぎなども有名です。
首都圏からのアクセスもよく、ベッドタウンとして人気のある茨城県。古くから自然環境に恵まれ、農業が盛んでおいしい名産品がたくさん楽しめる地域です。