近年、日本は高齢化社会が問題となっています。
それに伴って、一人暮らしをする高齢者も増えてきています。
増加する高齢者の一人暮らしについて、みていきましょう。
一人暮らしの高齢者が住む場所はたくさん用意されています。
今まで住んできた持ち家やマンションの一室、新たに契約した部屋の他、国が提供する一人で暮らす高齢者の為の施設もあります。
通常の老人ホームだけでなく、高齢者専用のマンションも最近は多くなっています。
高齢者専用マンションは、老人ホームのように普段介護をされるわけではありません。
マンション内に介護スタッフがいない分、医師が定期的に巡回にくるサービスがあったり、病院がマンションに隣接していたりと健康に不安のある高齢者も安心して生活することができます。
体が元気な高齢者や、干渉されることを嫌う人にとってはおすすめと言えます。
今後進んでいく高齢化社会に向けて、このような施設はどんどん増えていく見通しです。
高齢者が一人暮らしをしていると、思わぬトラブルも発生します。
【体のトラブル】
高齢者は若い人に比べるとやはり体力が衰えています。
そんな高齢者が一人で生活するとなると、一番に出てくるトラブルといえば体のトラブルです。
その中でも、その高齢者が倒れたり病気になったときに誰にも気付いてもらえないという問題が一番多く、最近は老人の孤独死問題としても取り上げられることもあります。
家族が別の場所に住んでいる場合、定期的に様子を確認したり、地域の見回りのサービスなどを利用すると良いでしょう。
【金銭トラブル】
高齢者の一人暮らしは、詐欺や盗難などの被害にあいやすくなっています。
高齢者が大金を動かすような契約をするときは、家族や身近な人に必ず相談するようにしましょう。
また、盗難防止のために戸締りを徹底することはもちろん、貴重品の管理の仕方なども家族で話し合いましょう。
【心のトラブル】
一人で暮らす高齢者は、普段予定でもない限り、誰かと話をしたり顔を合わせることはほとんどありません。
そのような高齢者にとっての深刻な問題が、心のトラブルです。
誰とも話をしない時間が長く続くと、人間は誰しも孤独を感じ落ち込んでしまいます。
年齢を重ねると共に体力も落ちてきて疲れも感じやすくなるため、高齢者は余計に気分が落ち込みやすくなるそうです。
このようなうつ状態は、思わぬトラブルをうみます。
予防策としては、直接顔を見られなくても電話やメールをこまめにするなどのつながりを絶たないようにしましょう。
身寄りがない場合は、一人暮らしの高齢者の自宅を巡回して様子を見るサービスを行っている地域もあるので確認してみましょう。
体が元気な場合は、習い事やサークルに参加して、同世代の友人を作ることもおすすめです。
老人ホームや高齢者専用のマンションではなく、通常の賃貸物件で高齢者が一人暮らしをする場合に気をつけたいのは物件の設備と環境です。
高齢になると、ちょっとした段差やくぼみに足をとられて思わぬ怪我を負ってしまうことがあります。
その為、バリアフリーや手すりが完備している物件を選びましょう。
自分の動線を考えて、動きにくいと思う間取りの物件は避けるべきでしょう。
防犯面では、オートロックや防犯カメラ完備の物件の方が安心できるといえるでしょう。
設備面の他に重要なのは物件の周辺環境です。
高齢者は病院にかかる機会の増えてくるので、病院が通いやすい場所にあるかどうかも確認しておきましょう。
食料品や日用品を調達するお店の場所はとても重要です。
お店まで距離がある場合は、買出しに行くのに不便になる可能性があります。
スーパーマーケットに徒歩で気軽に行ける物件が最善といえます。
どうしても近くにお店がない場合、ネット通販や宅配のサービスをしているお店もあるので視野に入れておくとよいでしょう。
高齢者の一人暮らしは思わぬトラブルが多いのが現実です。
身近な人が支えながら、トラブルを回避できるように努めましょう。