福岡市早良区「福岡タワー」~金魚と武士と、大和路快速~

夜の空に泳ぐ金魚たち
福岡タワーが水槽に!?
福岡のランドマーク・福岡タワーに、今だけなんと金魚が泳いでいます!
夜になると、タワーの壁面全体にゆらゆらと気持ちよさそうに泳ぐ金魚の群れが。
福岡の夜景に突如現れた金魚たちは、水槽に見立てたタワーの中をすいすいと泳ぎ、それに合わせて水面がゆらゆら・・。
なんとも涼しげで幻想的なイルミネーションです。
日本の夏を涼しくしてくれる風物詩とも言える金魚。この金魚が特産物となっている「金魚の街」をご存知ですか??
日本で流通している金魚の多くを生産している、奈良県の大和郡山市というところです。
この街の金魚の養殖の歴史は古く、江戸時代に甲府から異動してきた藩主が金魚を持ち込んだことから始まります。
下級武士の副業として広まった金魚の養殖は明治に入ると農家の副業としてもさかんに行なわれるようになり、きれいな水に恵まれたこともあって現在は金魚がこの街の特産品となっています。
昔はお侍さんが金魚を育てていたなんて、とても風流で面白いですよね。
大和郡山市の公式サイトを見てみると金魚のイラストやロゴマーク、金魚すくい大会のお知らせなどがあり、街をあげて金魚の魅力を発信しているのがよくわかります。
金魚推しの街・大和郡山市
大阪経由で奈良に行く場合に「大和路快速」という風流な名前の電車に乗ると1時間ほどで奈良駅に着くのですが、その少し手前に金魚の街・大和郡山市「郡山駅」はあります。
車窓を見ていると、のんびりした田園風景、住宅、そこに現れる池、池、池・・?
グーグルマップなどで見ると良くわかるのですが、このあたり一帯は人工の池だらけ!
なんでこんなに池があるのかと不思議に思い調べたところ、ここが金魚の街であることがわかりました。この人工の池で、金魚を育てているのです。
金魚資料館があったり全国金魚すくい大会が行なわれたりするこの街には、本物の金魚が泳ぐ水槽で出来た灯篭や、なんと電話ボックスに金魚がおよいでいるという吃驚のオブジェまであるんですよ!ネットでも写真が見られるのですが、ぜひ一度、実際にこの目で見てみたいですね。
今度大和路快速に乗ることがあったら、郡山駅でも下車して写真を撮ってきます!
執筆者:佐野 亮