街のお役立ち情報からおもしろネタまで! 店舗発!地域情報

日本人の知恵

2015年07月18日(土)
0 0 0 0

先日、金沢へ旅行へ行きました。金沢は和菓子や兼六園などが有名ですが、かつてお城があったのも有名です。公園の名前にもなってますね。その時、金沢の長屋(現在は天守閣はありませんが)の屋根の構造を見せて頂く機会がありました。何本もの木材が組み合わされた壮大なスケールの美しさと、その佇まいに圧倒されてしまいましたが、 日本は他の国に比べて木造の建物がとても多い国だと思うのですがいったいなぜなのでしょうか?

木は何千年も生き続ける強い生命力を持ち、伐採後も育ってきた年月と同じだけ生き続けるといわれます。その驚異的な寿命は、世界最古の木造建築である法隆寺を見ても分かると思います。このように製造されたときから劣化が始まる良気質の鉄やコンクリートに対して木は伐採後も強度が維持されます。たとえば、桧木は伐採されてから200年間の間は曲げや引っ張り強度が少しづつ増大し、その後1000年かけて元の強度に戻ることが法隆寺の柱で確認されてるそうです。

また、木は部材そのものがコンクリートや鉄より軽く
できているので他の構造よりコストを抑えることができます。

さらに木は熱伝導率がコンクリートの15分の1~20分の1、鉄とでは300分の1を下まわるといわれてます。つまり熱を伝えにくいので断熱性が高いということです。木のほうが、冬は暖かく、夏は涼しく過ごせるのです。

木は再生産可能な資源でもありますし、
「伐る→植える→育てる」という森林の
循環サイクルができており、成長しながらCO2を吸収しきった木を伐採し、建築資材としてまた利用されてます。

日本に木造建築が多いのもうなずけます。

そんな木の特性を先人の日本人たちは知ってたのでしょう。先人の知恵には改めて脱帽です。




執筆者:清水 規弘

コラム検索
キーワードで探す
店舗・エリアで探す
ページトップ?