福岡市早良区の「道路愛称」

地下鉄西新駅付近を通る明治通り
愛称がついている道路
毎日、誰でも必ずお世話になっている「道路」。何車線もある大きな幹線道路もあれば、クルマが通れないような細い小道もあります。
大きな道路になると、国道であったり県道であったり、何かしらの名称が付くことが多いようです。
中には正式な名称のほかに、愛称としての呼び名を持つ道路もあります。福岡では「明治通り」や「国体通り」、「渡辺通り」などが有名ですね。
これらの名前は、実は福岡市の道路愛称事業によって付けられたものなのです。
福岡市制施行100周年などの節目やユニバーシアードが開催されたときに、それを記念して市民からの公募などにより道路の愛称が決められました。
第1回の制定のときは博多・天神周辺の道路だけでしたが、第2回制定時には早良区の「早良街道」「今宿新道」「城南線」の愛称が決められています。
明治通り編
西新近辺で一番交通量が多いのが「明治通り」ではないでしょうか。
明治通りは早良街道などよりも新しく、1989年の第3回制定のときに付けられた愛称です。
博多区千代から早良区の西新、藤崎、室見を通り、西区の小戸までの市道のことで、正式な名称は「福岡市道千代今宿線」。かつての国道202号線だった道路です。
「明治通り」と呼ぶことによって、とても簡単で道案内もしやすいですよね。
さらにその昔、1975年に廃止されるまではここを西鉄の路面電車が走っていました。今でもその地下を市営地下鉄の空港線が走っており、市内の東西をつなぐ重要なルートとなっています。
よかトピア通り編
こちらも明治通りと同じく、第3回に制定されました。福岡市制100周年を記念して行なわれたアジア太平洋博覧会「よかトピア」会場へのルートとして使われたため、この名前になりました。
正式名称は「福岡市道港福浜線」「福岡市道唐人町豊浜線」。中央区福浜団地入り口から室見川までの2.7キロの区間に、ヤフオクドームや博物館、大使館や私立高校などが並びます。
ここはかつて海岸線だったのを埋め立ててできた新しい道路なので、建物も道路もキレイです。
しかも「よかトピア通り」なんて、とても福岡らしくていいネーミングですよね。
いつもあなたが通るその道路も、もしかしたらかわいい愛称が付いているかもしれませんよ。
執筆者:佐野 亮