宅配ボックス付きの賃貸を選ぶ前に要確認! 宅配ボックスの使い方と注意点

近年の日本では、インターネットを介した通販の利用が飛躍的に高まり、貨物の数が爆発的に増加しています。それに伴い、運送業の人手不足も深刻化しており、関連のニュースを目にすることも多くなりました。そうした状況を受けて注目が高まっているのが「宅配ボックス」です。
最近は、自分自身で簡易的な宅配ボックスを設置するケースや、駅や商業施設に共用の宅配ロッカーが設置されるケースも増えていますが、これから引っ越す方なら宅配ボックス付きの物件を選べばとても便利です。とはいえ、宅配ボックスには注意すべき点もあります。
宅配ボックスのあるマンションを選ぶメリット
賃貸物件のなかには、宅配ボックスが設置されている物件があります。大半は、マンションやアパートといった集合住宅の共同玄関付近に設置されており、そのマンション・アパートに住む方であれば誰でも使うことができる共用ロッカーです。
宅配ボックス付きの賃貸物件を選ぶ大きなメリットは、なんといっても「不在時でも宅配便などの荷物を受け取ることができること」でしょう。会社勤めの方であれば平日の日中は家を空けていることが多いもの。そうした時間帯に宅配便の方に荷物を届けていただいても受け取ることができません。
不在時に届いた荷物は再配達を依頼することになりますが、そうなれば荷物をなるべく早く受け取りたい住民の方にとっては受け取るまでの時間が延びてしまうことになりますし、宅配会社の方にとっては配達を複数回繰り返すために負荷が増えてしまいます。
そこで、マンションに宅配ボックスがあれば荷物を一度の配送で受け取ることができますので、住民の方はネットショッピングの利便性を最大限に生かすことができるようになりますし、再配達を依頼することがなくなります。
また、一部宅配会社では、宅配ボックスに荷物を入れておくとそれを発送してもらうことができるというサービスも開始されています。荷物の受け取りだけでなく発送も、宅配ボックスを利用することで、都合のいい時間に手間をかけずにできるようになるのです。

宅配ボックスの使い方
一般的な使い方の流れとしては、まず宅配業者の方など荷物を届けたい方が荷物を宅配ボックスに収納します。空いているボックスに荷物を入れ、暗証番号を設定するなどして施錠したら、その番号などを記した連絡票を届け先のポストに投函します。
荷物を受け取る住民の方は、連絡票を見て荷物が入っているボックス番号や解錠するための暗証番号などを確認し、宅配ボックスから荷物を受け取るという仕組みです。宅配便の場合は配達時に受領印を押しますが、最新の宅配ボックスにはそのための押印機能もあるものが多いです。
なお、宅配ボックスはさまざまなメーカーから発売されており機種も多様で、詳しい使用手順は設置されている宅配ボックスの機械によって異なりますが、大きく分けると「機械式(ダイヤル式、メカ式)」と「電気式(コンピュータ式)」があります。
機械式は、ボックスの解錠に「暗証番号」を使います。荷物を届ける方はその都度任意の暗証番号を設定して荷物の受取人に伝え、荷物の受取人はその暗証番号を宅配ボックスに入力してボックスを空けるという流れです。
電気式の場合、宅配ボックスの操作がすべてコンピュータ制御の電子的なものです。マンションの居住者にはあらかじめ「固定の暗証番号」や「カードキー」が配付されており、それを使ってボックスを空けることになります。
宅配ボックスを使う上での注意点
荷物を届ける方も受け取る方も簡単に使えてメリットも大きい宅配ボックスですが、そのように便利な設備がある賃貸物件は家賃が相場よりも少し高めになってしまうことが少なくありません。加えて、管理費も多少高いということも。
便利な共用設備である宅配ボックスの設置や管理だけを考えても、家賃や管理費が高くなってしまうのは必然ともいえます。そうした物件では、オートロック付きなどセキュリティがしっかりしているという傾向もみられますから、なおさらでしょう。
また、宅配ボックスの使用自体に関しても、注意しておくべき点があります。宅配ボックスのボックス数は住戸分あるわけではなく、多くの荷物で宅配ボックスが埋まっていれば宅配会社の配達員の方も持ち帰らざるを得ません。
宅配ボックスに空きがあっても、配達員の方がその存在に気づかなかったために宅配ボックスが利用されず、やはり荷物を持ち帰ってしまうということもあるのです。宅配ボックスを当てにして荷物を送ってもらっても、そういう可能性があるということは認識しておくべきでしょう。
暗証番号やカードキーを使って鍵を開け閉めすることでセキュリティが保たれているはずの宅配ボックスですが、盗難被害も報告されています。原因としては、宅配会社の不在連絡票をポストから抜き取られたケースが多いようです。そうした点にも注意しておかなければなりません。
おわりに
かつての日本では「家には常に誰かしらいる」という家庭も多かったものですが、今は一人暮らしや共働きの家庭も増え、日中は家を留守にしているということが珍しくなくなりました。一方で、その忙しさから、ネットショッピングの利用も加速しています。
「忙しいから家にはいられないけれど、荷物は早く受け取りたい」——
こうしたニーズに応える宅配ボックスは、賃貸物件を探す際の希望条件に挙げられることも多くなっています。
しかしながら、宅配ボックスも万能ではありません。大切な荷物を無事受け取るための注意点を理解したうえで活用することで、その利便性を最大限に生かすことができるでしょう。
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執筆者:編集部